オールドスクールヒップホップのように

タモリ倶楽部って 見てますか?
僕はほとんど見たことないですが、「空耳アワー」面白いですよねー。
あれは映像演出の力も大きいですが、
「外国語が面白い日本語に聴こえる」という驚きは「とても可笑しー」くて楽しいですよね。
捉え方によって元の意味が変質すること、そこには瞬間的に悩ましいことも忘れさせてくれるような痛快さがあります。
マッシュアップ」ってご存知ですか?
マチュア音編集家がニコニコ動画YouTubeを舞台にして、著名な2組のアーティストの曲をチャンポンして重ねて「ほら合ってるでしょ」とみせつける芸のこと(と思ってます)。
素材としては吉幾三やパフュームが人気で近年流行ってるようです。
しかし、プロのクラブDJにしてみれば「俺たち大昔からビートでマッシュアップやってるんだけど...」てなかんじかもしれません。
騙し絵の如くスムーズにビートをつなげて一定のノリを絶やさない芸当は上手い人は凄く上手いです。
僕個人は、ハウスやテクノやヒップホップの平均的な単リズムのDJスタイルは退屈でしょうがないんですが、繋ぎ芸そのものには感心する時は感心します。
し・か・し
特に食いぶちを守る為のプレイでもないのにスムーズな曲移行にばかり精力を注ぐ人にはものすごく頭がかたいなーと思ったりしちゃいます。
80年代前半の、いわゆるオールドスクールヒップホップの音源そのものや背景には、そういった「技巧重視の退屈なスタイル」「頭のかたい考え方」に対して
笑い飛ばしながらとんちを効かしてレコードとマイクを武器に大胆に遊んでいるからこそ、底抜けの痛快さやファンキーさがあるんだと思います。
元々の「ブレイクビーツ」の「ブレイク」という言葉には、遊びでありながら、深遠な音楽の秘密が含まれていると僕は思っています。
文脈の違うものどうしを合わせることで新たな文脈をつくる遊び。
元にあるものの中に流れる正規な時間を自由に加速させたりのろくしたり切断したりスクラッチしたりって、ものすごく能動的な遊びであり革命的な芸術でもあります。
時間や文脈が分断された間にできる「ブレイク」という時間の溝と溝の連なりでスキップするリズムに踊る楽しさといったら!
そういえば、RUN DMCの「Walk This Way」ってマッシュアップ的なものの古典曲といえますね。
  それで、
しばらくお店とのコラボでミックステープ作品続いてましたが、今回MIX1.2.3.からの空いてMIX12は自主的に決めたテーマで作りました。
外でミックス販売する時に、よく「今度ドライブ行く時に聴きたいんですがどれがいいですか?」って聴かれてて、
正直、外でのDJでは派手にやっててもmixtape作品としてはもうどれも生け花のようなワビサビの世界観でドライブ向きがなくて応えに困ってたんです。
なので今回はもうすぐ夏だし、想定としては『2人以上の仲間でどこか遠方に車で移動するときにカーコンポで爆音でかけてわいわい盛り上がれて、運転する人が絶対に眠くならないようなMIX』を作りました!
suppa micro mix 12 MIX for Car Compo 10分試聴版↓
https://soundcloud.com/suppasuppa/suppa-micro-mix-12-mix-for-car

あと、病気で入院していた友人シューさん退院記念の意味も込めて、シューさんの曲(彼は自身のレーベルコンピで「for Car Compo」というのを正に出している)や
シューさんが好きなRCサクセションやパヒュームの曲などもいれてます。
友人同士の趣味趣向などを超越して大騒ぎできるようにするために有名すぎる曲も構わずガンガンミックスしてます。
わりと黒人大物ポップとJ-popの祭典のようにもなってて、MJ、YUI、チャカカーン、スピッツアウトキャストユニコーンビヨンセマキシマムザホルモン、ブラックアイドピースなどなど
アゲアゲノリノリ です。
楽しいのできました。
ぜひドライブのお供に63分の本編を通販で買ってください☆
1300YEN
注文メールは suppasuppaアットgmail.com まで
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無粋ながら若干解説してみます。
もう1度試聴版を頭から再生してみてもらっていいですか?
ハイ
二ルヴァーナ『In Utero』の2曲目冒頭のドラムフレーズが5秒流れます。
ニルヴァーナは超有名なので曲に馴染みがある人はこの曲のその後の本来の展開が頭では続きを少しだけ続けて流そうとします。
しかしこのミックスでは「あれ?展開が違う。。しかも異和感なくマイブラやん!え、更にもう次の曲?」
"いい"  と思ってもらえるかどうかはさておき、いきなり意外性に驚けるわけです。2曲とも知らない人はこういう曲なんだろうと自然に聞き流してくれることでしょう。
騙されて。
そして、有名がゆえにドライブの面子の中にはニルヴァーナマイブラ大好きな人もいる確率が高く、即効話題に出来えますよね。
そういうことを想像しながらニヤニヤと僕はミックスを組み立てる訳です。
素材の変わり目にはそれぞれなんらかの理由が重層的にあるんです。
有名な響きの曲でも、意外と終盤の部分はちゃんと聴けてなかったりするもので、音楽力で聴かせる素材は極力後半部分から使ったりすることでこんな曲だったんだっけ?と発見あれば、とか色んな思惑が。