ダジャレで導く私の好きなマイルス    Miles Davis - Moon Dreams

デュークエリントンを理想のミュージックメイカーとする私の好みからすると、
マイルスデイビスでもっともエリントン的なアルバムは『クールの誕生』。
アレンジとハーモニーに比重が重くのしかかった知的でポップな『クールの誕生』が好きです。
昔、Childiscのレーベルオーナーに バースオブザクールの良さがわからんって言ってるマイルス研究家がいる 
って話したら「耳おかしいんじゃない?」ってかえってきた。
同感。
たしかにマイルスのマイルスたるマイルスの演奏が聴きたい人にはおすすめは出来ないっちゃ出来ない。
でもジャズやマイルスに対してなんの責任もない自分は、この純音楽を指揮した若きマイルスはかっこいいなー
と思う。

アルバムに入ってるこの「Moon Dreams」という曲。
この曲をラストに入れたMIX CDRを作った。
トータル56分36秒。
そこには102個の音のかたまりをミックスしてます。
ガンガン曲が変わり続ける、、という訳ではありません。
1曲を長く入れてるのも多いです。
つなぐ時の一瞬のたちあがりの数秒、関係ないのに関係あるかのような文脈を狙ったり、
コントラストとして異物を一瞬入れる用途だったり、
短い細切れなインサートが多くての102素材。
普通のDJ MIX というよりは、かつてのテオマセロとかのプロが録音現場ではさみで行うテープ編集のような編み方で編んだ
時間コラージュ みたいなもの です。
同じ曲からでも所々のパーツを別々に散らばして使ったり、
同曲のボーナストラックにある別テイクを同時に重ねてみたり(これ面白いでしょ?)、
102曲ではなく、102のパーツ。
下にその56分の本編の内の前半20分分をアップしたsoundcroudのページのリンク貼ってるので
ぜひ聴くだけでも楽しんでみて下さい。
最近ライブハウス等で、DJをやらせてもらう機会が多く、好評いただいてて嬉しいんですが、
今回の56分のミックスは現場でCDJとか使ってランダムな実験したり踊らす目的だったりバンドとバンドを結びつける目的だったり、
とは目的がちがいます。
一つには、
最近このブログ等で話題にしてること全部とリンクさせて説得力を持たせたMixtapeを作って、
さらになにか語れたらいいな、と。
使ってる曲は、闇雲に好きな曲を入れてるわけではありません。
好きなおんなのこからの株をあげるためのような選曲じゃないです。
数で圧倒させてやろうという気持ちもない(生でやるDJの時は多少そんな時もある..)。
なにか静かにハッとできる瞬間が多くあって、このミックスCDRを聴いた後は耳が澄まされてるような効果があればいいな、という狙いがあります。
知的な思考や作業を邪魔どころか応援してくれるような、閃きを誘発してくれるような。
DJにできること。
そりゃ片耳ヘッドフォンして左肩上げてきゅっきゅきゅレコードこするのもDJだけど
ミックスは(DJは)ダジャレであるから面白い、ということを証明したい。
ジャズについて、マイルスについて、即興や構築、アレンジやハーモニーについて、ダジャレやお洒落について、
それらの話題を反映させて、
ラストはマイルストラック3連発でしめくくり、
そのマイルスの良さを引き立たせるためのそれまでのもろもろの50分間の中には、
ドビュッシー、モンクの旋律のギター、ブライアンウィルソン、
エイフェックスツイン、ベドウィンアセント、ビルエヴァンス、アキツユコ、エリントン、ギルエバンス、
武満徹、エルメートパスコアル、モーリスラヴェル、ホレスシルバー、、
全部入れました。
あと2曲のマイルスの曲はさて、なんでしょう?
「Mademoiselle Mabry」じゃないです。
ぜひ最後の「Moon Dreams」まで通して聴きたい 買いたい
と思ってくれた方はメッセージください。
室内のなんらかの作業中BGMとしてきっと重宝できます。
もちろんそれ以外でも。
1,300 yen
曲目リスト付き。
通販対応します。
20分のサンプル試聴はこちらからどうぞ
      ↓
https://soundcloud.com/suppasuppa/a-to-ccdk-mix-2013-1-31-1-2