『でたらめ音楽教室課外授業・第一回』について

満を持して開催します。
レコード水越presents『でたらめ音楽教室課外授業・第一回』
講師:レコード水越(スッパ) 授業料:2千円(+1dオーダー)
東京三鷹 おんがくのじかん にて。
2013年12月11日 (水曜日。一般的にはノー残業DAY)18:00〜開場&リクエストタイム 19:00〜スタート 
席の確保は25(~30)名様まで。(好きな筆記用具or画材をご持参下さい)

初回授業内容のキーワードは、「印象的なサウンド」「物音」「サイレンス」「ソフトノイズ」「アンビエンスなアンビエント」「ランダム性」「音の成分」「ドラマのない物語」「音の触発性、絵画性」などで、前半はレコ水による2時間のビートのあまりない音楽メインでのDJ実演スタイルで講演します(椅子に腰掛けてゆったり聴けます)。
その間、生徒さんは、配られた(後で回収する)らくがき帳に気づいたことをメモしていただきます(しなくてもいいです)。言葉の代わりに絵を書いてもいいです。実演後の後半は、その体験をもとにみんなで「音そのもの」について語り合う時間にしたいと思います。いい絵がかければ見せあったりとか。
わたされるらくがき帳は、よくギャラリーなどに置いてある自由感想帳のようなものと思って下さい。それは回収し今後の授業構築に利用もしつつ、次回の課外授業に来るお客さんにランダムに引き継がれて行きます。大事な気付きは自分用にもメモするとよいでしょう。それか近くのコンビニに自分のメモの記録としてコピーしにいってもいいかもしれません。
どんなアホっぽいことでもいいです。「わー」とかだけでも(笑)小難しい文になっても。サマにならない恥ずかしいらくがきでも。
「自分がどんな音に驚けるのか?」
「リズムってなんだろう?」
「刺激的な音楽体験がしたい」
「音楽をつくってみたい。自分でもできるかな?」
「DJってどうやればいいの?」
「名案を思いつきたい」
「音そのものについて語り合いたい」
「音に関心のあるともだちがほしい」
「変な目で見られず、音をスケッチしたい」
のどれかを思う人はぜひご参加下さい。
「でたらめであるが故に迫れる音楽(音を楽しむこと)の本質」を学べる場が『でたらめ音楽教室』です。
人間には、音を聴いて絵が浮かぶ、しかも音の変化によって絵も変化していく、音楽に脳が勝手に映像やストーリーをつけてしまうタイプの人はそんなに珍しくありません。しかし、そのような人でも、映像が浮かぶ音楽と浮かばない音楽があります。映像が浮かぶタイプの音楽を仮に「印象的音楽」とし、そのようなタイプの音楽をテーマに、関係のない音楽同士を次々に重ねていきつつ、バッサリ切り替えたりもします。
絵なり映像なり、特に浮かばないとしても、なにかこれは「印象的だなあ」と感じる、もしくは「気になる音だなあ」と感じる音。それはリズミックな音楽にも沢山ありますが、今回は、DJカルチャー内の常識である「ビートを繋ぐこと=DJ」という様式を一回ハッキリと否定してみせたいので、ハッキリしすぎるリズムは排除します。
気になる音の時間の断片と別の気になる音の断片を立ち上げては消し立ち上げては消しし、しかし、なるべく関係ない断片を重ねる時間を多く作るようにします。正に「ミックス」したままの時間を。リズムや旋律がない音楽だとそれが意外なほど自然に聴けるもの、味わい深い変化が体験できるものなのです。カオス未満の「情報の少ない綺麗な混沌」は人の聴覚に知的な刺激を与えるんじゃないか?「え?今のナンだろう?」と感覚に揺さぶりがかかるんじゃないかと思うのです。
レコード水越は「意味の無い混沌」が嫌いです。 混沌的な時間を作ってしまったとしても、混沌の中に「楽しさ」が期待できない限りは混沌を無くす努力をします。単なるカオスは人を狂わせます。しかし、「ムチャクチャな筈なのになぜか心地いい」という「ランダム性が生む無作為な美」は重要視します。
また「タイミング」というのはとても開かれたものであり、自由が故に試されるものでもあり、ちょっとした差が大きな差を生むものであり、音を楽しむ要素の中でも最重要であり、音楽とはタイミングのことである、といっても間違いではないものであります。
DJ行為において「繋ぐ」とは「辻褄をあわせつつシーンチェンジしていくこと」というのが一般的な認識かと思いますが、映画でシーンが変わる時にグラデーションさせる必要はほぼありません。チェンジはどんなに唐突でもチェンジなのだから唐突で当たり前です。そのチェンジのタイミングこそ全体のストーリーの中の「リズム」や「テンポ」や「スリル」や「ポエム」の拍の頭になるのです。ジョンカサベテスの映画における編集センスのように、観客の予想を知的に裏切り続ける手法もリアルだし、かゆいところに手を伸ばしてあげるようにタイミングを見計らってジャストな回答を出すのもタイミングの成せる技です。
レコード水越が外からオファーされてDJする時はサービス精神の塊で、踊らす必要があれば踊らせるし、瞬間瞬間の必要性とバランス感覚で、楽しんでもらいつつテクニックやセンスをアピールしてるわけですが、「でたらめ音楽教室」では普段できない一番やりたい地味なプレイを講義に替えたいと思っています。
静粛や無音、休符、時間をひき伸ばしたり、ぶつ切りにしたり、、単音同士のミックス、、「かっこいい曲」も「いい曲」もかけなくていい、辻褄を無視してもいい、、その様な静的なDJを長時間にわたって繰り広げてそれが相応しいというような時間の機会は待っていても訪れないので、自分でつくろう、というのが今回の課外授業をDJスタイルでやる意図です。
【おんがくのじかん】のばかにできないいい音響で、爆音に近いど迫力ヴォリュームでのささやかな音達の走馬灯を聴き、描き、してほしいです。

アンビエント」「ドローン」「ヒーリング」「ニューエイジ」「ミニマル」「エレクトロニカ」と括られがちな、もしくは形容されがちな音楽の中にはその言葉の持つイメージに包まれるのがもったないような独自性のある音楽(なんとも言えない音楽)が混じっていたりすることが往々にしてあると思います。
ジャンル名を出されてそれらが好きか?といわれたら「興味ないし期待できない」と返答したくなるが、どこになにがまじっているかわからないからなんとも言えない。しかし何の情報もなくこれから鳴る音に対しては等しく期待ができる。本来は誰しも。無名性がプレイされるDJ体験はその意味で意義があるはずです。
予定調和的構成の音楽の既知感や、分かり易いリズムの反復によって実音楽内容(メロディに限定はできない)が薄めて引き延ばされすぎてることを感じると、人はそれを「時間泥棒だ」と魂が野次ります。時計のように確実に、感覚で回数まで当てられるほど確実に。それは一方向にしか時間の進行を感じないからです。
『でたらめ音楽教室課外授業』では、時間感覚を見失ったりできるような、自由度の高い時間体験ができることと思います。どうぞお早めに予約の連絡を☆
suppasuppa@gmail.com まで。
来てくれた方には特典がつきます。その日の音による講義内容を録音したデータのダウンロードコードを後でプレゼントします。

第二回目は1/29(水)に決定しています。